近未来SFファンタジー小説「死の惑星」

(C)ジュエルセイバーFREE

地球の人口が増えすぎた近未来。人類は、いくつかの星に移民していった。

そんな移民星のひとつ、惑星Kで、謎の大量死が起こる。

俺は、仲間たちとともに、死んでいく惑星からの脱出を計画する。

しかし、そこには幾多の困難が待ち受けていた。




プロローグ

惑星が終わる日。
その日は、本当に突然やってきた。
「なあなあ、帰りに学校の敷地外にでも行かないか?」
いつものように起きて、いつものように学校へ行き、いつものように友人からの誘いを受ける。
「セントラル地区に、でけーショッピングモールあるだろ? そこに」
「ごめん、俺、寮ですることあるから」
俺はいつものように申し出を辞退した。そいつはわかった、と言ってわずかながらに苦笑して、すぐに引き下がる。
「聞いた? することって勉強よね? それしかないよね?」
「さすが、十年に一人の天才だわー。っていうか、可哀想よね。いつも断られて」
教室の反対側から女子たちの噂話が聞こえた。
(可哀想じゃないだろ、別に)
だってほら、友人はすぐに他の奴らを誘い、連れだって教室を出ていく。俺一人、なんとなく仲間外れなのはいつも通り。でも構わない。あの中に入っても、どうせ馴染めないことは想像に難くない。別にいじめられているというわけではなかった。友人とは、ルームメートとして良好な関係を築
いている。他のやつらも、同じ教室で学ぶクラスメートとして最低限のやりとりはある。ただ、放課後一緒に遊ぶという行為に意味を見いだせないだけだ。
俺は寮に帰り、机に向かうと電子書籍の閲覧端末を取り出した。ボタン一つで原子インクが文字を作る。
宇宙工学。
数式が並ぶ難解な理論を、一つ一つ噛み砕きながらノートに写していった。
これが俺の日常。
卒業まで変わらないと思っていたが、その夜に部屋の電子連絡版に浮かび上がった文字が、そんな考えをぶち壊した。
敷地外に出た奴らが、俺に話しかけてきた一人を残して、みんな死んだらしい。